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パルマのヴェルディ・フェスティバル

ミラノとボローニャのちょうど中間に位置するパルマは、美しい街並みや貴重な歴史的建造物の数々から観光都市として人気があります。パルマと言えば生ハムの名産地としても有名な美食の町でもあります。ですが、パルマの一番の特徴であり、パルマ市民の誇りといなっているのはクラシック音楽、特にオペラとの繋がりの強さです。

パルマ郊外のブッセート(Busseto)出身のジュゼッペ・ヴェルディ(Giuseppe Verdi)は、イタリアを代表するオペラ作曲家であるとともに、イタリア統一運動を後押しした活動家としても、今なおイタリア人が敬愛、崇拝する歴史的重要人物です。ヴェルディは自信の作品の中に、祖国への深い愛を詰め込んで、当時の人々を勇気づけました。

ヴェルディ初期の代表作であるオペラ「ナブッコ(Nabucco)」の劇中で歌われる「行け、わが想いよ。黄金の翼に乗って(Va pensiero, sull’ali dorate)」は、イタリアの第2の国家とも称されており、初演から170年以上経った今でもイタリア人の心に誇りと共に存在し続けています。

そのヴェルディの生誕した10月に、毎年パルマとブッセートの2都市が連動して行うヴェルディ・フェスティヴァルには、世界中からイタリア・オペラのファンが大勢訪れ、町は活気に満ちます。1か月を通して世界的にメジャーな作品はもちろんのこと、普段はなかなかお目にかかることのないようなヴェルディの作品の数々が、最高レベルの出演者たちによって上演されます。

オペラ上演のチケットは入手困難になることが多く、ダフ屋なども出回りますが、当日券ならば手に入れるチャンスが残されているので、オンライン予約が叶わなかった場合にはチャレンジしてみましょう。

ヴェルディ・フェスティヴァルの主な会場となるのは、テアトロ・レージョ・ディ・パルマ(Teatro Regio di Parma)と、ブッセートのテアトロ・ヴェルディ(Teatro Verdi)です。

パルマ旧市街の中央に位置するパラッツォ・ドゥカーレ(Palazzo Ducale)内にあるテアトロ・ファルネーゼ(Teatro Farnese)は、ヨーロッパ最古の木造劇場と言われています。耐久性の不安などから、舞台と客席は使用されておらず、普段はアリーナ部分のみの内部見学が可能なのですが、ヴェルディ・フェスティヴァルの時期にはコンサートなどの機会を得て本来の劇場として機能を俄かに取り戻し、一般公開されます。

2017年のヴェルディ・フェスティヴァルは9月28日にテアトロ・レージョ・ディ・パルマにてヴェルディ作曲のオペラ「エルサレム(Jesusalem)」の公演を持って開幕します。

その後をブッセートのテアトロ・ヴェルディでの「椿姫(La Traviata)」が続き、テアトロ・ファルネーゼでの「スティフェーリオ(Stifelio)」,レージョでの「ファルスタッフ(Falstaff)」そして「レクイエム(La Messa di Requiem)」の上演が続きます。

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